2004-12-08 の検索結果:

あざの耕平『BLACK BLOOD BROTHERS〈1〉―ブラック・ブラッド・ブラザーズ 兄弟上陸― (富士見ファンタジア文庫)』富士見書房,2004 ジローとコタロウという吸血鬼の兄弟が、それまで暮らしていた聖地という場所から、人間と吸血鬼が共存できる特区という場所を目指すまでの話。船上や市街地やらでバトルが繰り広げられます。 癖のあるキャラクターが多数登場します。カンパニーで調停員として働くミミコは、持ち前の性格のため兄弟が困っているときに手を差し伸べます。結構乙女っぽ…

渡瀬草一郎『空ノ鐘の響く惑星(ほし)で〈6〉 (電撃文庫)』メディアワークス,2005 リセリナの肖像が出てくるなど、物語の発端ともなった「来訪者」の真相にも踏み込み始めたシリーズ六作目。カラーイラストでのリセリナとライナスティの講義も、板についてきているようで面白かった。世界観についての知識も深めやすいです。 剣聖と呼ばれるウィスタルの甥や謎の講談師など新キャラも多数登場しますし、名前は度々登場するもののあまりスポットが当たっていなかったウィスタルの過去も語られます。内も外…

鎌池和馬『とある魔術の禁書目録(インデックス)〈11〉 (電撃文庫)』メディアワークス,2006 ペースを崩さずに11巻目まできた魔術と科学がガチンコバトルを繰り広げるシリーズ。大覇星祭のくじで北イタリアへの旅行が当たり、当麻とインデックスがヴェネツィアへ。初めて学園都市を大きく離れた舞台です。7巻で登場したオルソラや天草の建宮、ローマ正教側のアニェーゼや部下達も再登場。 イタリアということで、科学の知識はなくても魔術知識は抜群のインデックスが微妙に当麻の役にたったり、今まで…

貴子潤一郎『煉獄のエスクード(2) The Song Remains The Same (富士見ファンタジア文庫)』富士見書房,2005 魔族がこちらの世界に渡ってこないようにゲートをふさごうとする、エスクードの活躍を描いた作品第二弾。主人公の薫がパンクな格好をしているギーエンのサポートの元、フィンランドのとある村に潜入することになる話。なぜか野良仕事を手伝うことになったり。絶対に出てくると思っていたレイニーさんが出てこないよ〜。 どこか排他的な村を舞台に、ちょっと抜けてるア…

尾田栄一郎『ONE PIECE 44 (ジャンプ・コミックス)』集英社,2006 海賊王を目指すルフィの物語も四十四巻目。ここまで続くとダレそうだけど、意外にダレないものです。他メンバーの戦いもひと段落つき、今回はルフィとルッチの戦いがメインですね。新しい力の使い方もチラホラ。それにしてもココロの秘密には爆笑。これは想像しなかったよ。こういうところも好きやな〜。 メリー号の話はああもうって感じ。これでこの島での話も終わりかしらん。次はどこへ行くのやら。 そうそう、ここの記事を…

『ラスト・アクション・ヒーロー [DVD]』 男の子が「映画の中の世界」に入れるチケットを手に入れ、映画の中の人物であるシュワちゃん演じる刑事とともに行動する話。テレビでやっていたのを見たのですが、以前にも見たことあるので二度目です。 「映画の世界」ということで、どんな無理も通してしまうシュワちゃんのはちゃめちゃさがよかった。「映画の中の世界」では、「ターミネーター」の主役がシュワちゃんじゃなかったりと、どこまで本気なのか分からないところが面白かった。 終盤には現実の世界にも…

浅井ラボ『まどろむように君と―されど罪人は竜と踊る〈7〉 (角川スニーカー文庫)』角川書店,2005 ガユスとギギナのコンビがくそったれな仕事をこなしていくシリーズ7巻目。書き下ろし二編を含む五編が収録されています。 「黄金と泥の辺」咒式士コンビにデュピュイという男が駆け込みで依頼をしてきます。お金の偉大さを思い知らされる一編。侍であるキクチが追ってとして登場しますが、こいつが飄々としていて楽しい。でも、終盤の二転三転には気がめいる。「しあわせの後ろ姿」久しぶりに会ったガユス…

荒川弘『鋼の錬金術師 (15) (ガンガンコミックス (0692))』スクウェア・エニックス,2006 十五巻目の今回はほぼ全て過去の話で構成されています。様々な人物の心に残っているイシュヴァール殲滅戦が描かれています。いつもは何かしらコメディ要素が入っていたりしますが、今回はほとんどありません。まあその分、カバー裏やおまけで助かるわけですが。 前回のすごい引きの謎は、ぼちぼちな線で落ち着いてましたし、スカーの過去やウィンリーの両親なども描かれていますね。コマンチじいさんは懐…

貴子潤一郎『煉獄のエスクード RAINY DAY & DAY (富士見ファンタジア文庫)』富士見書房,2005 ファンタジア長編小説大賞・大賞受賞者である貴子さんの新シリーズ一巻目。神父に育てられ普通の学校生活をしていた高校生の薫が、ローマ教皇が来日したのをきっかけに非日常の世界に足を踏み入れていく話。最初のプロローグを見ただけでドキドキしてしまうのは、期待補正がかかりすぎだろうか。 薫はレディ・キィと呼ばれる少女を守ってくれないかと頼まれます。もちろん、薫にとって裏の世界に…

星野桂『D.Gray‐man (9) (ジャンプ・コミックス)』集英社,2006 エクソシストたちが悪魔を狩る物語も九巻目。思ったより巻数重ねていたんだな〜。日本に到着したエクソシストご一行ですが、案の定日本は壊滅的なことになっていました。美しい日本なんてどこにもありませんよー。 負傷して脇にどいてた主人公のアレンは、ツンデレなフォーといちゃいちゃしながらも、やることはやっていたようでついに覚醒。怖いくらいに強そうです。アレンの戦線復帰にはまだひと悶着あるようですが、次回はア…

浅井ラボ『追憶の欠片―されど罪人は竜と踊る〈6〉 (角川スニーカー文庫)』角川書店,2004 ガユスとギギナのコンビが迷走するシリーズ六巻目。雑誌連載されていた短編をまとめたもので、四・五巻と時間が多少前後しています。五話収録されています。 「朱の誓約」結婚詐欺師を追っていたコンビに、ベテランの咒式士であるバア様が絡んできます。なんでこうも出口のない話をかけるのかな。「ヒマつぶしに、次に生まれてくる時の資産運用予定を立てていると、途中で破産した。」などという軽口文章やら熱い戦…

冲方丁『マルドゥック・ヴェロシティ〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)』早川書房,2006 前シリーズ「マルドゥック・スクランブル」の過去の話。スクランブルでは敵対していた、ネズミであり万能道具でウフコックと重力を操るボイルドが、コンビを組んでいたころの話。ボイルドの一人称なので、地の文にも前シリーズ以上に癖があります。 ボイルドたちが、楽園と呼ばれるようになる研究施設の話から始まります。ボイルドを始め、様々な能力を持った軍人が収容されていて、彼らが能力を思う存分発揮して暴れるところ…

大楽絢太『七人の武器屋 レジェンド・オブ・ビギナーズ! (富士見ファンタジア文庫)』富士見書房,2005 第十七回ファンタジア長編小説大賞・佳作受賞作。主人公のマーガスは、お調子者のジャンと二人で人をだまくらかして生活していましたが、ある日、見るからに怪しい「エクス・ガリバー」のオーナー募集の壁紙を発見。文字に躍らされたマーガスの心が熱く燃え上がり、武器屋のオーナーになろうとする話。 とりあえず七人で武器屋を始めようとすものの、見慣れたやつらばかり、そして素人ばかり。新規開店…

森博嗣『スカイ・クロラ (中公文庫)』中央公論新社,2004 S&Mシリーズなどミステリ作品を書いている森さんの非ミステリ作品。戦闘機乗りの主人公・僕と、同じ基地に所属している上官の草薙や同室の土岐野、天才肌の整備士笹倉などとのやりとりが描かれています。セリフでも地の文でもかっこいい文章、というより惹かれる文章が次から次へと出てきて、それが楽しい。笑えるわけじゃないんだけど、妙にツボに入るのですよ。 分別のついている子ですが、途中で瑞季という少女が出てきます。森さんの小説で子…

鎌池和馬『とある魔術の禁書目録(インデックス) (10) (電撃文庫)』メディアワークス,2006 科学と魔術が抗争を繰り広げるシリーズ十巻目。前回に引き続き、科学都市で行われる大運動会・大覇星祭、その裏側で進行している出来事の顛末が描かれています。もちろん幻想殺しの当麻が繰り広げるバトルだけではなく、インデックスや当麻の両親、美琴や美鈴たちのくだらない会話を眺めてるのも面白いし、健康的なお色気もしっかりそろえてあります。服に水がかかってぬれぬれだとか、チアのスカートが脱げち…

山形石雄『戦う司書と黒蟻の迷宮 BOOK3 (集英社スーパーダッシュ文庫)』集英社,2006 著者検索・類似検索 死んだ人の魂は本になる世界を舞台に、本を管理する武装司書たちの活躍を描くシリーズ第三弾。今回の中心人物は、館長代行のハミュッツに匹敵するほどの力を持ちながらも、迷宮に引きこもったまま出てこない奇人変人なモッカニア。そんな彼が武装司書たちを裏切り攻撃を仕掛けてきます。その理由を探るのがこの物語のメインでしょうか。 情報を得れば得るほど、動機が分からなくなってくる不可…

浅井ラボ『そして、楽園はあまりに永く―されど罪人は竜と踊る〈5〉 (角川スニーカー文庫)』角川書店,2004 著者検索・類似検索 ガユスとギギナのコンビが活躍するシリーズ五巻目にして、前巻の続き。アナピヤの出生を巡る旅も順調で、ガユスとギギナのやりとり以外にも、アナピヤをからかってるところとか読んでてほほえましい。前巻の旅の途中で拾ったニルギンもいい味出し始めます。 しかしそんな楽しい雰囲気も本当に序盤まで。旅の目的地であるメトレーヤに着くわけですが、着いたとたんから描写がグ…

尾田栄一郎『ONE PIECE 43 (ジャンプ・コミックス)』集英社,2006 鍵を集め囚われのロビンを助け出すために、CP9と麦わら一団が激突します。全編戦い通し。美人秘書さんが天然であることも発覚し、テンションは序盤から最高潮。 珍しくお笑い担当のソゲキングの活躍もあります。今まで笑いキャラだったのに、最後のおいしいところを持っていってます。うん、それぞれ自分の役割ってやつがあるよね。かっこよすぎるぞ。本当に光り輝いて見えた。 でも、ソゲキング以上に心が厚くなったのは、…

山形石雄『戦う司書と雷の愚者 BOOK2 (集英社スーパーダッシュ文庫)』集英社,2006 類似検索・著者検索 死者の魂は本となり、それを司書たちが保管している世界を描いたシリーズ二作目。覚悟の足りない甘さからかあまり結果を出せずにいて、いつクビになるのかとビクビクしている見習い司書のノロティが今回の主人公。わりと癖のある文体・展開だけど、前巻を踏まえればとくに引っかかりもなくスムーズに読めましたよ。全体通してうまくまとめられています。 ノロティが館長代行のハミュッツから奇妙…

浅井ラボ『くちづけでは長く、愛には短すぎて―されど罪人は竜と踊る〈4〉 (角川スニーカー文庫)』角川書店,2003 類似検索 され竜シリーズ第四巻にして初の上下巻。竜に、攻性咒式士に、と追い立てられる少女・アナピヤを助けてみちゃったりするところから、ガユスとギギナのコンビは変な事件に巻き込まれていくわけです。 不埒なガユスは、かわいくてかつエロさも兼ね備えた恋人のジヴちゃんとよろしくしながらも、アナピヤちゃんの胸を触ったり一緒に寝たりと色々します。ジヴちゃんがいながらも浮気を…

鎌池和馬『とある魔術の禁書目録(インデックス) (9) (電撃文庫)』メディアワークス,2006 類似検索 魔術と科学が入り混じる世界を舞台にしたシリーズも既に九巻目。今回は学園都市全体での体育祭が行われています。主人公の当麻が、裏で動いている陰謀を阻止するために走り回り、その過程でおんにゃの子といちゃいちゃしたり押し倒したり見ちゃったりする話。父から子へと血はつながるのね〜。 相変わらずの熱血展開じゃ。裏で何が起こっているのかはっきりとはしないので、当麻たちは敵の目的を探り…

『asin:B0006HVS2Q:title』 パイレーツ・オブ・カリビアンの二作目。三部作らしいです。スターウォーズとかマトリックスを思い出してしまうのは私だけでしょうか。CMでもやっているスパロウ船長が丸焼きにされそうになっているところとか、崖をかけのぼるところとか笑えるところが結構ありました。ディズニーランドのアトラクション「カリブの海賊」での場面もわりと忠実に再現されていてよかったです。(パンフレットによると東京ディズニーランドのカリブの海賊も、来年辺り映画版に合わせ…

尾田栄一郎『ONE PIECE 42 (ジャンプ・コミックス)』集英社,2006 類似検索 司法の塔を舞台に、ロビンを取り返すためCP9と麦わら団との戦いが始まりました。それぞれの対戦相手も決まり勝負が行われるのですが、戦闘には笑いも満載。笑いは堪えようと思うのですが、バカバカし過ぎてどうしても笑っちゃいます。ゾロとそげキングの組み合わせとか最高です。あまりにも弱すぎるそげキングが大好きなのですよ。ついでに敵役でもカクは癒しキャラです。 泡泡美人秘書とナミの対決も必見。美人秘…

山形石雄『戦う司書と恋する爆弾 BOOK1(集英社スーパーダッシュ文庫)』集英社,2005 類似検索 第4回スーパーダッシュ小説新人賞・大賞受賞作。恋する爆弾ってかわいらしいな、とかタイトルを見かけるたびに思っていたのですが裏切られた。まったくかわいくない。文字通り爆弾人間・コリオの話で、さらには爆弾としてうまく機能するように記憶を消されています。だから序盤はやたらと乾いた文章なのですよ。 爆弾人間以外にも死ぬと「本」になるという設定があったり、その本を守る武装司書という職業…

冲方丁『カオス レギオン0 招魔六陣篇 (富士見ファンタジア文庫)』富士見書房,2003 類似検索 魔物を招きそれを軍団として指揮する力をもつジークの物語。前回読んだのは長編でしたが、今回は短編集です。長編は外伝的な位置づけなのかな? あるいは、今回ジークとノヴィアちゃん&アリスハートの出会いから始まっているので前日談なのかな。書き下ろし一話を含む全七話。これでひとつの物語になっています。(追記)次巻のあとがきによると、0→1→2→……→無印となっているようです。 「エルダー…

浅井ラボ『灰よ、竜に告げよ―されど罪人は竜と踊る〈2〉 (角川スニーカー文庫)』角川書店,2003 類似検索 互いに癖の強すぎるコンビ、ガユスとギギナが活躍するされ竜シリーズ二巻目。ゆるいシーンでも緊迫した場面でも交わされる二人のやりとりがくせになります。この二人のやりとりを筆頭に、魅力的なキャラが多数登場します。文章もキャラもアクの強さは戯言シリーズなみ。私の好みはジャベイラという女性。もうぶっ壊れ具合がたまらんのですよー。 ガユスの彼女であるジヴもけっこう存在感あり。初っ…

杉井光『火目の巫女〈巻ノ2〉 (電撃文庫)』メディアワークス,2006 類似検索 銀賞受賞作のシリーズ二作目。前作から一年が経ったところから始まっています。前回は途中で一変するので鬱度が高かったですが、今回は分かっているので前よりは耐えられます。主人公である伊月たちの代に限っていえば、(精神的に乗り越えたどうかは別にして)悲惨な出来事は既に終えたことですしね。もっとも、これから悲劇と決められた運命をたどるのは、主人公ではなくその妹のような存在なのでさらに極悪といえばそうなので…

桜坂洋『よくわかる現代魔法 (集英社スーパーダッシュ文庫)』集英社,2003 類似検索 この小説は、桜坂さんのデビュー作でもあり第二回SD文庫新人賞最終候補作でもあります。桜坂さんの小説は、同じくスーパーダッシュ文庫の『ALL YOU NEED IS KILL』を読んでいましたが、まったく雰囲気が違うし。桜坂さんに対するイメージが一変しました。 主人公のこよみは幻想殺しも真っ青なほど不幸な少女。何をやってもどじっ子な感じで、具体的にはないもないところで転んだりします。本当に唐…

高里椎奈『孤狼と月 フェンネル大陸 偽王伝 (講談社ノベルス)』講談社,2004 妖怪探偵シリーズを読んでませんし、高里さんは初読み。現在このシリーズは五作でている模様。高里さんがあとがきにも書かれていますが、オーソドックスなファンタジーです。進んで戦の前線に向かい、知略と得意の棒術をふるう王族の少女・フェンベルク(13歳)のお話。 兄様のことをしたい、人と似ているけども非なる存在・グールを指揮して動き回るフェンが自分の無知を知りへこまされるところから物語は大きく展開します。…

冲方丁『カオス レギオン 聖戦魔軍篇(富士見ファンタジア文庫)』富士見書房,2003 冲方さんが書かれていた小説の書き方本でカオスレギオンのプロットがあったのですが、これとは違うのかな。ドラマガで連載されていたであろう短編のやつでしょうか。この長編は一本で完結しています。 がちがちのファンタジーもの。さすが富士見ファンタジア文庫です。主人公のジークとドラクロワのまっすぐな絆がうらやましい。王や騎士へのこだわりは並々ならぬものです。最終的にはこの二人に看護係のシーラが加わります…