正統派ファンタジーファンタジーxバトル


冲方丁カオス レギオン 聖戦魔軍篇(富士見ファンタジア文庫)富士見書房,2003


冲方さんが書かれていた小説の書き方本でカオスレギオンのプロットがあったのですが、これとは違うのかな。ドラマガで連載されていたであろう短編のやつでしょうか。この長編は一本で完結しています。
がちがちのファンタジーもの。さすが富士見ファンタジア文庫です。主人公のジークとドラクロワのまっすぐな絆がうらやましい。王や騎士へのこだわりは並々ならぬものです。最終的にはこの二人に看護係のシーラが加わります。この絆がもとで逆に哀しい事件がおきるわけですが。
ジークは魔兵を呼び出す能力があり、一人でありながらレギオン(軍勢)でもあります。この巻ではそこまで軍団対軍団の戦闘描写はありませんが、今後への期待は大きいです。って、ジークのこの軍団は人間じゃないからうまい軍団戦ってのが想像できないぞ? 三国志っぽいのは無理かな。
三国志っぽいのは無理でも、うまい物語でした。キャラもたってていい感じでした、とくにジークとドラクロワの二人。復讐に燃えるアーシアちゃんは本編(短編)ではでてこないのかな。いい性格してると思いますが^^あと、ファンタジーでは会話にアクセントをつけるフェアリーの役割が重要だなと。


③ A君(17)の戦争② 12月のベロニカ① マルドゥック・スクランブル
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