ノヴィアちゃんの成長を見守りませんか?ファンタジーxバトル


冲方丁カオス レギオン0 招魔六陣篇 (富士見ファンタジア文庫)富士見書房,2003   類似検索


魔物を招きそれを軍団として指揮する力をもつジークの物語。前回読んだのは長編でしたが、今回は短編集です。長編は外伝的な位置づけなのかな? あるいは、今回ジークとノヴィアちゃん&アリスハートの出会いから始まっているので前日談なのかな。書き下ろし一話を含む全七話。これでひとつの物語になっています。(追記)次巻のあとがきによると、0→1→2→……→無印となっているようです。
エルダーシャの娘」出会いの話。ノヴィアちゃんのジークへの刷り込みっぷりとかたまりません。この辺はあとがきにも書かれているように、最後の「エルダーシャの娘”決戦前夜”」との絡みがなかなかよいです。「ギュンターツィヒの森」ジークに付いていこうするノヴィアちゃんの一人がんばりっぷりを見守るのがとても楽しい話です。そんなノヴィアちゃんはちょっと大胆なことをジークに対してしちゃいますが〜。「ラグネナイの涙」認めてくれないジークに対して塩辛い料理を出したりしながらも、未だに奮闘を続けるノヴィアちゃんの話。「一度でも血を流すことを選べば――二度と、涙は流せない……」というジークの言葉が印象的でした。
グノーの祈り」ジークの故郷を舞台にした話。本書の中では始めてジークとドラクロワの過去が語られます。やりきれませんね。「ラプンツェルの階段」ノヴィアちゃんが試練に挑戦する話。燃える展開が続きます。ノヴィアちゃんにとっては転機ともなるところです。「エインセルの魂」ついにドラクロワと対面する話。やはりここでもノヴィアちゃんが大活躍します。前巻はジークがメインでしたが、今巻はどちらかいうとノヴィアちゃんが主役になってる話が多いです。メインが変わっても面白さは変わらないところがすごいな〜。