ガリレオの苦悩

ガリレオの苦悩  Amazon
ミステ6コミカル2癒し2
東野圭吾ガリレオの苦悩文芸春秋,2008
シリーズ感想
東野圭吾さんの作品感想


天才物理学者・湯川が関わった事件をまとめたシリーズの短編集です。
怪しい犯人のアリバイに挑む、湯川先生と内海が出会う話「落下る」湯川の恩師が関わる殺人事件「操縦る」友人に頼まれて奇妙な密室の謎の解決に乗り出す「密室る
真実を教えてくれる振り子によって解決される事件「指標す」事故に見せかけて殺すことが出来る悪魔の手を使う犯人と湯川先生が対決する「攪乱す」以上、5編が収録されています。


最初の「私、浮いてますか」発言など内海の言動は、ちょっと面白おかしいです。あと、女性特有の視点・発想で、事件に新たな着眼点を作っていたりとがんばってる模様。
ドラマ版に比べて、草薙もけっこう出ていたように思います。草薙と内海の会話のキャッチボールなかなか楽しめます。二人とも常識人の顔して、ちゃっかりズレてるところがポイントです。
密室る」での友人の思い違いもあるけれど、物理だけに興味を持っているようみせかけて、人間にも興味を持ち始めた湯川先生が人間臭くて好き。


指標す」では、物理の知識よりも論理的な思考によって不思議な現象を解決しています。内海のダウジング少女について最後の問いに対する、湯川先生の回答が絶妙すぎてにやける。萌えてまうがね〜。
ドラマで見ていた内容もあるので、事件の再現シーンなどどんな風になっているか分かりやすかったです。まあドラマも映画も、面白さの根源は小説にあるんでしょう。