BOX!

BOX!  Amazon
燃える7シリアス3
百田尚樹ボックス!太田出版,2008
百田尚樹さんの作品感想




お調子者で練習嫌いだけれど天性の運動センスを持つ鏑矢と、彼の親友ではあるものの勉強ができ何事にも真面目な優紀の2人の高校時代の話。
素人の先生の視点でも描かれるので、ボクシング用語の解説あり助かります。はじめの一歩でくらいでしか触れたことがないのですが、アマとプロの違いなど基本的なことから説明があるので、初心者でも問題なしでした。


監督やジムのトレーナー、リングドクターなど、色んな形でボクシングに携わる男たちが登場します。私がボクシングやってるところは、ちょっと想像できないな。沢木の後悔や無念、狂気を読むだけでびびっちゃいますから。
一気に燃え上がる要素はあまりないような印象です。ただボクシングについて、熱くなりすぎず冷たくなりすぎず、600ページ弱に渡って丹念に描写されています。
イメージ的には、ちょくちょく飛び出すジャブとギアが入れ替わるステップに翻弄され、重く打ち込まれるボディブローにやられじくじくとダメージが蓄積される……華麗ではないけれど、そんなお手本のような物語でした。


この小説が好きな人にお勧めする3
1 龍時  Amazon2 DIVE!! 上  Amazon3 800  Amazon
1、野沢尚さんの小説「龍時 シリーズ」断トツに面白いサッカー小説。→シリーズ感想
2、森絵都さんの小説「DIVE!! シリーズ」飛び込みに熱中する少年たちを描いた作品。→シリーズ感想
3、川島誠さんの小説『800』陸上部に所属する2人の高校生の話。