時載りリンネ! 3 ささやきのクローゼット

時載りリンネ! 3 ささやきのクローゼット  Amazon
癒し8コミカル2
清野静時載りリンネ! 3 ささやきのクローゼット (角川スニーカー文庫)角川グループパブリッシング,2008
シリーズ感想
清野静さんの作品感想
最初の渋柿の話だけで、本全体に好印象を持ってしまうのはどうなのかと思いつつも、雰囲気が好きなシリーズ3巻目。この巻が一番好きかな〜。
遊びすぎでしょんぼりしたリンネが、勉強しつつも遊びの時間を確保するために、久高を巻き込んで不思議な道具を使ってしまう物語。時間の流れが遅い場所を確保し、そこで少女・ネリーと出会います。


ひと夏の冒険譚タイプの構成になっており、遠く離れて過ごすリンネとネリー、そして久高の楽しみや感情のすれ違いがひしひしと伝わってきます。
リンネたちがわくわくしてる分、散りばめられた不安要素にドキドキしちゃうんですよね。雪を踏んだときの足音を発見して上機嫌なリンネたちを見ていると微笑ましく、行き違いが表面化してくると心が痛みます。
テーマははっきりしているし、ものすごく丹念に書かれているので、読み終わったときいい物読んだなと満足できました。うーん、しかしリンネや久高を見守るハルナさんの、着かず離れずな態度は惚れてしまいますな〜。