時載りリンネ!1 はじまりの本
清野静『時載りリンネ!〈1〉はじまりの本 (角川スニーカー文庫)』角川書店,2007
deltazuluさんの感想を読んで手にとりました。第11回スニーカー大賞・奨励賞受賞作。
本を読むことで1秒だけ時を止めることができる不思議な一族の少女・リンネと、彼女に振り回される少年・久高のひと夏の冒険物語です。
本に関わる特殊な能力がありながらも、読書が大嫌いでアクティブなリンネがかわいいな。「悪者に狙われて困っていそうな女の子を見つけるのよ」という指令もとってもキュート。
まあ彼女に付き合う久高は久高でいい性格してるんだけどね。毎日リンネの足を眺めて過ごすってのも、考えてみるとわりとすごい発言のような気がするし、戦いの最中に下着の色を確認したりとかするし、挙句の果ては面と向かってルウに敷石発言。敷石はないだろ敷石は〜。
夏休みの冒険はのどかに進んでいっていい雰囲気。中盤からは、バイオリンケースに入っていた本の謎や久高のじいちゃんから来る手紙の謎などワクワクな要素も満載ですよ。
女の子は時々預言者になるって一文が印象に残ってるな〜。そしてなにより、リンネが素敵なことを発見できてよかったのです。
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