インディゴの夜

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コミカル4ミステリ3癒し3
加藤実秋『インディゴの夜 (創元推理文庫)東京創元社,2008
加藤実秋さんの作品感想


売れないライターとしてたくましく生活する晶が、飲み屋でふとぼやいた言葉が元でできたクラブ・インディゴの面々が活躍するお話。deltazuluさんの感想を読んで手にとりました。
ホストメンバーやお客さんが事件に巻き込まれるですが、本格的ににミステリっぽさが漂うのは表題作で、後は個性的なメンバーの方に目がいっちゃいますね。下らない名前のホストをまとめる憂夜さんの手腕は絶妙だな。
ミステリっぽさがないと言っても、それで面白くないわけではありません。「原色の娘」では、少女とホストたちの王道の心温まる話で和やかにさせてもらえます。少女の手玉にとられるホストたちにくすり。
ハウツー本のライターにホストなど、人生の苦い部分も多大に知っているであろうメンバーが、それでもゆるやかに団結してわいわいやるのは正義です。軽快に描かれたこのラインの話が好きな私はメロメロ。貢ぎませんが。


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