暴風ガールズファイト

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燃える4コミカル4癒し2
佐々原史緒暴風ガールズファイト (ファミ通文庫)エンターブレイン,2007
佐々原史緒さんの作品感想


持ち上がりの多い規律の厳しい女子校で、なにかと面倒を見ることが多い委員長タイプ・広海が、外部からの入学生・五十嵐と出会うことから始まるお話。deltazuluさんの感想を読んで手にとりました。
ラクロスを好きでたまらない五十嵐の熱に当てられて、アニメ大好きな関西人や負けず嫌いな白雪様と、人が集まり始めます。
突然巻き起こった嵐に戸惑い遠巻きに見る人もいるけれど、身を任せたほうが高みにいけると近づいてくる女子高生たちが輝いてますよ。


同好会を部活に押し上げ、練習場所を確保することに悩みますが、人が集まってくると会話がほんわかしてきます。女の子のおしゃべりのために、本題からズレていくのもまた一興です。
かしましい女の子たちの中でも、白雪様に転んでしまう私。ベタベタなんだけどねー。ベタベタなんだけどねー。妖精さんまで持ち出されたらねー。


ボールの投げ方に始まり、地面に落ちたときはどう拾うのかなどの解説も入り、ラクロスという新しい世界に触れたときの楽しさを一緒に味わえます。
ラクロス部のいざこざとあわせて、広海の親友との確執も丁寧に描かれていて好感持てます。五十嵐とか白雪様とかキャラが完成されてぶれない子もいるけれど、彼女たちに触発されて成長していく姿が魅力的。
優等生の広海が逃亡した戦友を呼び戻すときのセリフが無茶苦茶よかった。こんなこと言われたら行かないわけにはいかない。ラクロスの熱さとメンバーの成長で温かくなる、そんな女子校ライフを堪能できました。


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