天使のベースボール

天使のベースボール  Amazon
コミカル7燃える3
野村美月天使のベースボール (ファミ通文庫)エンターブレイン,2002
野村美月さんの作品感想一覧


名家のお嬢様であり理想の男性とのお見合いも行いと順調にきていたのにも関わらず、お見合いの席での出来事から落ちぶれていく19歳の美人女教師・まりあの物語。
酔った勢いで男子生徒と裸で同衾し、「まりあちゃん、かあいー声で『もっと』っておねだりしちゃってさ」とスキャンダルをネタに脅され、野球部の監督をやらされます。
野球部ではやりたい放題で、部室で着替えている最中には押し入られ、バンザイの格好をさせられ身動きできないところを丸見えの胸をもまれたりもします。
さらに初めての衝撃がまりあの体を駆け抜け、白目を剥きショック状態のところへ「お前の体なんかで欲情するかこのデブ」と罵られます。悲惨の一言。


野外でもいじめの手が緩むことはなく、部員が見ている前で脅迫者による「練習」が行われます。「そらそら、もっとイケるだろ」「あ……っ、あ……っ」「クック、ちっとは慣れてきたかな」「いやっ、そこはダメ。」ってどんな練習やねん。
終いには「腰落として、まりあちゃん!」と言われるがままに、まりあは息も切れ切れに運動を行います。


中盤以降は見合い相手である金持ちの弟から、まりあは迫られます。金持ちだからか気持ちがゆがんでいる相手とはいえ、金が欲しいんだろと囁かれダブルベットに押し倒されるわけで。家をさらにひどい状態にさせるぞと言われたまりあは抵抗の気持ちも無くしていきます。
結局、まりあの純潔をかけた野球の試合をすることに。高校野球が題材なくせに非合法な試合であるわけですが。


脅迫者との仲は徐々に近づいていくところもいいですね。看病シーンは抜き所……もとい見所です。
……「本当はエロい」ネタにしなくても、普通の感想文を書いてるだけでエロくなる物語でした。二巻も読もう。


この小説が好きな人にお勧めする3
1 文学少女と死にたがりの道化  Amazon2 そらいろな  Amazon3 本当はエロい文学少女  Amazon
1、野村美月さんの小説『“文学少女”と死にたがりの道化人間失格を下敷きに進む物語。→感想
2、一色銀河さんの小説『そらいろな』メイドさんと孤高のエースを巡る話。→感想
3、「本当はエロい感想 シリーズ」真面目な話をエロくした感想。→シリーズ感想