食卓にビールを③

食卓にビールを③  Amazon
コミカル⑥SF②萌え②
小林めぐみ食卓にビールを〈3〉 (富士見ミステリー文庫)富士見書房,2005


毎度ばかばかしいSFコメディ短編集シリーズ三巻目。書き下ろし六話を含めた計八話が収録されています。
掃除をがんばろうとしていたらブラックホールの利権争いに巻き込まれる「大掃除編」学校の七不思議を探していたらスナイパーに遭遇する「スナイパー編」夫婦のケンカからなぜか裁判の陪審員をやることになる「喧嘩編」次から次へと変なお客さんがくる「不動産屋編
統計ゲームから神様が次々と降臨することになる「降臨編」校内を歩いていたらメガネ幼女に逮捕されモズタン探しに付き合わされる「密輸編」上へ上へと向かう男女と夢が交錯する「廃墟編」夫婦のかけあい「妻の仕事編


のーてんきな主人公によるのりのりな地の文が楽しいし、印象的なシーンもけっこうありました。
イーちゃんの性格は素敵だし、主人公が代わっていつもとは味わいが違う話もよかったし、「かみはかみじゃ〜ん」「本の貸し借りは決して出版社のマイナスばかりではないのね」「ジャンプの格闘漫画じゃあるまいし」「見る気はないのになにやら詳しくなっているし……」など妙にツボにくる話もあるし。
変な方向に迷走していくのに、なんだかんだできれいにまとまっていくのが一番おかしいよな。どうしてこの本を読むとテンションが高くなるのか……やっぱりこのシリーズにはアルコールが含まれているとしか思えない。まあ、お酒じゃないんで二十歳未満でもおっけーです。たぶん。


小林めぐみさんの作品感想