煉獄のエスクードARCHIVES だけど綺麗なものは天国には行けない
貴子潤一郎『煉獄のエスクードARCHIVES―だけど綺麗なものは天国には行けない (富士見ファンタジア文庫)』富士見書房,2006
「煉獄のエスクード」シリーズの短編集。ギーエンが薫の護衛を依頼される「スケアリー・モンスターズ」薫たちに殺人容疑がかかる「美女と野獣」部屋に閉じこもって生活している少女・エリザ「だけど綺麗なものは天国には行けない」クラウディアとルーシア、そして真澄が繰り広げる過去「鏡の国のクラウディア一門」ハリーという探偵とレイニーが出会う「本日快晴」以上、五編が収録されています。
わりとトリッキーな話が多かったようにも思います。伏線がきっちり張ってあり、起承転結がはっきりしてるからそんな印象を受けたんだろうか。
楽しく読めたのは、「鏡の国」でしょう。真澄とクラウディアの過去に一体なにがあったんだよ……。クラウディアさんの上手っぷりが見れてよかったです。真澄さんもこんなキャラだったのか〜と懐かしさを感じたり。
書き下ろしの「本日快晴」くたびれた探偵が主人公の話はやっぱり好きですね〜。辛い現実を見せられつつも、諦めずに奮闘してしまう姿が素敵。
