砂の城の殺人

砂の城の殺人  Amazon
ミステリ⑦コミカル②シリアス①
谷原秋桜子砂の城の殺人 創元推理文庫東京創元社,2007


父親を探しに渡航費用を稼ごうと変なアルバイトに手を出し、事件に巻き込まれる薄幸女子高生・美波が主人公のシリーズ三巻目。相変わらず表紙の一番手前のモノが、私、気になりますっ。
今回は廃墟撮影の助手をすることに。廃墟なんて妖しげなところへ足を運べば、死体が出現してしまうのも当然のことでして。しかも、その死体がバイト依頼人の母親であったり、猫のケンゾウが傍にいたり、その上移動したりとてんやわんや。
直海とかのこ、そして最後に修矢と順繰りに謎解きが繰り広げられるのはいつも通り。トリックも一筋縄にいくものではなく、安心して読んでいられます。コミカルな会話も魅力の一つですな。


この巻の終わり方からして、次巻では父親探しという大きな物語にも動きがあるようです。かのこ嬢に疑問点も出てきましたし、どんな話になっていくんでしょうか。LOVE寄せはあるんでしょうか。私、気に(以下略)
解説にも書かれていますが、子供向けにアレンジされたミステリと海外の古典的な本格推理小説の架け橋となれるシリーズですよね。私もひぐらしから推理小説に走った口なので、こういう物語って貴重だと思うのですよ。
……って、解説を書かれていたのは柴田よしきさんだったのか。ブログに書き始めるまで気づかなかったですよ。


谷原秋桜子さんの作品感想