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第52回青少年読書感想文全国コンクールの課題図書。高等の部ですね。ついでにニューベリー賞オナー受賞作。優れた児童書に贈られる賞らしいです。主人公・マーサのクラスメイトで、交通事故により死んでしまったオリーブという少女の日記の一ページを渡されるところから始まります。
祖母・ゴッビーがいる場所へのひと夏の旅行で、マーサは従兄弟のジミーのビデオやゴッビーとの秘密のやりとりなど実に様々なことを体験します。魅力的なのは十二歳になるマーサの感覚でしょう。自覚しているように彼女は一喜一憂するタイプで、また作家になろうと夢みたりします。オリーブのことや恋、家族の距離感など悩むことはたくさんありますしね。「人生がどんどん小さくなって、この瞬間に凝縮されたみたい。」多感な少女のひと夏の成長物語です。
この小説が好きな人にお勧めする③
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