本多孝好ALONE TOGETHER双葉社,2000


本多さんの初の長編作品。内容は「相手の気持ちとシンクロする能力を持った男・柳瀬がその能力をどう対処するか悩む話」
始まり方はいつもの切れ味でというより、教授の謎の依頼だとか謎を追って柳瀬に付きまとう記者、そして柳瀬のバイト先の学院とそこにいる子供だちと、謎が畳み掛けることによってひきつけられました。
能力を使用中の柳瀬はちょっぴり怖いです。別人格が乗り移ってるようで気持ち悪いです。失敗した演者とか演説家みたい。
それ以上に怖いのがこの台詞。「帰って、鏡に向かって喋りなさい。あなたはそれで大丈夫なはずよ」……こんなこと言われたくね〜。でも、言われそうでちょっと心配です(何に


この小説が好きな人にお勧めする③
③ クロスチャンネル② 夢界異邦人① MOMENT
①病院でが関連していて、こちらはメインです。本多さんの『MOMENT』主人公の物事に対するスタンスは一緒かも。→感想
②相手の夢の中に侵入する能力の話。水落晴美さんの『夢界異邦人―眠り姫の卵 (電撃文庫)』四巻が出るのを期待してます。
③自分の能力をうまく制御できずに悩む少年。フライングシャインさんの『クロスチャンネル ~To all people~ 通常版』自分と他の距離感って難しいものがあります。表紙にだまされないように。ギャルゲーに非ず。→関連?