天使と悪魔 上

天使と悪魔 上  Amazon
ミステリ5燃える5
ダン・ブラウン天使と悪魔(上)角川書店,2003
シリーズ感想
ダン・ブラウンさんの作品感想
ダ・ヴィンチ・コードでも主人公だった、宗教象徴学を専門とするラングドン教授が主人公のシリーズの1作目。映画も公開されたようです。ハーヴァード大学の教授で、厳格な教育者でありながら、趣味に情熱を燃やすなど、こんな魅力的な人物でしたっけ。
序盤は謎に次ぐ謎で圧倒させられます。正体不明の人物からの電話に死体に刻印された文字、既に滅んでいたと思われていたイルミナティという組織の解説やその歴史などといったものから、想像を超えた速度で飛ぶ飛行機が登場したりも。
もちろん、事件そのものも不思議です。イルミナティは科学者を尊敬しているのに優秀な科学者を殺害した動機や死体から盗み取られたものなど、ちょこちょこ謎が提示されるので飽きません。


天才的な頭脳の持ち主が集まったセルンが事件の現場となります。巨大な粒子加速器が存在したり、完全なる無から宇宙を創造しようとする実験を見ていると、SFっぽさがあって面白いです。ダヴィンチコードよりも好き。
終盤は殺された学者の娘・ヴィットリアとともにヴァチカン市国に潜入を開始します。そこでは次期教皇を選ぶコン・クラーベが始まっているわけですが……読み的にも内容的にも根競べみたいですね。


ビックバン宇宙理論の発案者や1ドル札に隠された謎、芸術史上最悪の悲劇・大去勢など知らない歴史の雑学ネタも豊富です。まだまだ序盤なので今度も楽しみですよ。


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