サクリファイス

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燃える6ミステリ4
近藤史恵サクリファイス』新潮社,2007


秋山真琴さんの感想を読んで手にとりました。チームメイトと協力し勝負する、自転車のロードレースをテーマに扱った作品。
自転車レースを扱った作品は小説にしろ漫画にしろ接してきましたが、ロードレースは初めてだったのでエースとアシストの関係や自ら勝負を捨ててもいいときがあるなど新鮮でしたね。アシストに徹するのが大好きな白石や次期エースでスプリンターの伊庭、エースでクライマーの石尾などが主な人物。


ほとんど会話もしてこなかった伊庭と休日に練習を一緒にやるようになるところとか楽しかったのですが、伊庭とチームとの確執や石尾が過去に起した事故などの話が出てくると暗い雰囲気が出てきます。
まあ、レース中はとにかく熱いですな〜。伊庭も石尾も、そして白石にも白石なりの勝ちたという執念があるわけで。ロードレースは見たことないけど、想像が膨らんでとても楽しかったー。……でも、そんなレース中に起こってしまう事故。うわーって感じ。


レースの雰囲気はすごくのめり込めるし、終盤の謎解きも素晴らしかったです。サクリファイスの意味が分かったときの鮮やかさはなんと言っていいのやら。私もおすすめですよー。ぜひ読んで欲しいものです。


近藤史恵さんの作品感想


この小説が好きな人にお勧めする3
1、『黄昏ホテル』近藤史恵さんも書かれているホテルを舞台にしたアンソロ。→感想
2、加藤聡さんの小説『走って帰ろう!』非合法な自転車レースを舞台にした話。→感想
3、安田剛士さんの漫画「Over Drive」自転車部を舞台にした話。
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