オオカミさんと"傘"地蔵さんの恋
沖田雅『オオカミさんと“傘”地蔵さんの恋 (電撃文庫)』メディアワークス,2007
亮士くんのビビリ病が治る日がくるのか心配になってきたシリーズ三巻目。
「おおかみさんいやいや三匹のデブと対決することになる」美食クラブの三匹の子豚ならぬ親豚を退治しようとオオカミさんたちが奮闘する話。
豚さんたちが、エロ思考でバカなのはご愛嬌。ってかバカ話。相変わらず地の文でも笑わせてくれますよ。汚いものばかりでなく、素敵なシーンもあり萌え要素点も稼いでます。最後の会話もグッドなのです。
「赤頭巾ちゃんおおかみさんに食べられる」オオカミさんとりんごさんの出会いにまつわる過去の話。
いや〜、いつもは黒さを振りまいて、オオカミさんを食べちゃってる感のあるりんごさんが、逆にオオカミさんに食べられちゃうとはね。りんごさんって計算高いだけじゃなかったんだ……げふんげふん。
「おおかみさんとてもお堅い地蔵さんの秘密を目撃する」優等生の地蔵さんと彼女が恋した野球部員・花咲さんの話。地蔵さんの本性が暴かれるのですが……こんな秘密を握られたら、もう生きていけませんね。
花咲さんの竹を割りすぎた性格もかなりきてますし、地蔵さんもミラクルな想像力を有していますし、いい感じのコンビかも。いや、カップルか。
「おおかみさん池に落ちてかわいくなる」タイトル通りの話。手のひらで踊らされていると分かっていても、萌えリアクションをするオオカミさんを想像しては、きゅんきゅんしてました。まあオオカミさんは何しててもかわいいってことで。
短期決戦ってことを考えると、裏方に徹していて出てこない魔女さんの活躍は見れないのかな〜。結構楽しみにしてるんですけどね。きっとオオカミさんをも超える素敵キャラだと期待して待ってます。
