タコと共にいる秘書の鈴蘭ちゃんラブヒートxSF


うえお久光ジャストボイルド・オ’クロック (電撃文庫)メディアワークス,2006   著者検索類似検索


悪魔のミカタの新刊が待ち望まれるうえおさんの新シリーズ(?)ハードボイルドではなくジャストボイルドを目指す探偵・ジュードが主人公です。人類は一度滅び、家電と人間が共存している世界が舞台です。バズーカ・ランチャーと共存しているヒーローなんかもいます。このヒーローがわりとキーポイント。世界観もひねくれてるし、序盤は理解するのに時間がかかるかも。
連続殺人事件が行われるなど、謎解きもトッピングでついてきます。なぜ共存相手に家電を選んだのだろうか、という最大の謎にも挑みたいものです。ジュードと相方のアルの会話で、死亡フラグ立てようとするところは笑った^^それ以外でも二人の会話は面白いし、信頼関係が垣間見えてほっとします。
ジュードも裏切り者と呼ばれるなど、過去に後悔すべき出来事があると匂わされるのですが、主人公の後悔を強制的に読み手にも一緒に背負わされる悪魔のミカタシリーズとは、ずいぶん雰囲気が違ってくるな〜と思いました。どちらかいうと主人公の弱さの見え具合では、こちらがハードボイルドで悪魔がジャストボイルドな感じも。
バカバカしいノリで進んでいく面もあり、終盤の燃え燃えな舌戦と合わせるとちょうどいい感じになるのかな。まあ、「――それってけっこう、ハードボイルドじゃないんでしょうか?」この言葉のためにあった物語かも知れませんね。ヒーロー物語として上等な部類じゃないかと。


③ 12月の銃と少女―BAD×BUDDY Amazon② Alice Amazon① 悪魔のミカタ Amazon
この小説が好きな人にお勧めする③
①うえおさんの『悪魔のミカタ―魔法カメラ (電撃文庫)』シリーズ。悪魔との知恵比べが楽しいです。
川崎康宏さんの『Alice』クマのイメージが強すぎます。→感想
吉田茄矢さんの 『12月の銃と少女―BAD×BUDDY』アクション映画を見てるようです。→感想