正統派ファンタジー好きは集まれーファンタジーxシリアス


高里椎名『騎士の系譜 フェンネル大陸偽王伝 (講談社ノベルス)講談社,2004   類似検索


偽王伝シリーズ第二弾。前回ではこの偽王伝というタイトルの意味がよく分かりませんでしたが、今回でそれが明らかになるとか……あんまりならないとか。国を移動しているので、仕切り直しとまではいかなくても、新しい設定とかいっぱいです。
今回の舞台は王様がいて、その王様を騎士が守っている国。主人公のフェンは、騎士見習いのロカに出会うことから事件に巻き込まれていきます。騎士団長のシルフィードなどとともに、国を挙げての陰謀に立ち向かいます。「無理は感じるものじゃない。するものだ」なんて言葉に表されるように、ものすごく真っ直ぐなファンタジー。そこは変わりません。
前回のキーパーソン(種族?)のグールや最後のどんでん返しなどでも、フェンは徹底的に「王とは何か?」を考えます。一応の結論には無難ながらも納得いくところ。しかし、最後の締め方から今後も一筋縄ではいかない感じがバリバリです。そんなわけで、次はまた新たな国に向かうのは決定事項のよう。お次はどんな国なのでしょうか。