森先生も萌絵ちゃんに恥ずかしい格好させるの好きですな〜ミステリxシリアス


森博嗣有限と微小のパン (講談社文庫)講談社,2001   類似検索


ゼミ合宿の下調べに来た萌絵ちゃんが、友人とともに事件に巻き込まれます。600ページとシリーズ最長かつ最終巻。萌絵ちゃんがシリーズ開始当初には持っていた壁をどんどん壊していくこのシリーズ。段々とお嬢様らしいお嬢様になっていく萌絵ちゃんの過程が楽しめます。エンジンの振動がいいとかいうお嬢様だし、綾波みたくプラグスーツも着るけど。
消える死体、密室殺人、バーチャルでの殺人と事件が怒りますが、この巻はミステリ小説として読まないほうがよいかも。う〜ん、最初の『すべてがFになる』みたいな感じかな。犀川先生や萌絵ちゃんを筆頭に凡人ではない人たちと四季博士との会話がメインでしょう。全てを伝えなくても分かり合ってる人同士の会話描写は読んでいて楽しい。四季博士に始まり、四季博士で終わるんですね。
まあ最後まで来ると、なんとなく森さんが書きたかったものが分かりかけてきたような。謎に満ちた事件も恋愛要素も鉄道も装飾ってことなのかなとも思う。