「卓球しよ」って言葉が胸に残りますコミカルxクライ


野村美月あだたら卓球場決闘ラブソング (ファミ通文庫)エンターブレイン,2002   類似検索


卓球場シリーズも第三弾。青いタイトルロゴが入ってる表紙はけっこう好み。野村さんは最近でた文学少女がわりと好評なようですが、卓球の最終巻もベースボールもダディも積んでる状況では手が出せないよな〜。いつもどおり卓球で勝負する女子大生たちのお話です。
物語の発端は主人公である朝香がビアホールでバイトを始めることから。朝香がビールサーバーの取替えに失敗して泡だらけになり(この失敗は私もやりましたよw)パニクっているところを助けてくれた男に惚れます。今回はめずらしく朝香の恋の行方に焦点が当たっています。三巻目にしてようやく主人公の恋がでばってきた感じ。
「全国卓球の巫女協会」などがあったり、どこまで本気か分からない展開ながらも卓球なんて地味なスポーツを笑ったり泣けたりする話に仕立てるのはすごいなと思う。
朝香が途中で言われる「眼鏡の子とつきあったら、その子の眼鏡をはずせるのは、自分だけだっていう優越感があるから……」という台詞に、にわか眼鏡ファンとしては納得してみたり。まあ、めがねっ娘原理主義者からしたらめがねをはずしたらまずいのかな〜とも邪推しますが。
クライマックスで、ゲストキャラの影良が後悔するシーンがあるんですが、朝香たちはすぐにそれを許しちゃうんですよね。その辺を私はもっと深く掘り下げて欲しかったかな。……もちろん、本当にそんなことしたら構成がおかしくなっちゃたり小説のカラーからはずれてしまうでしょうから、脳内で補完しておくことします。影良のこれからの人生に幸あれ(笑)


3・天国に涙はいらない ⑥2・神様家族 ③桃色貯金1・Bad!Daddy ①パパに内緒で正義の味方
この小説が好きな人にお勧めする③
①野村さんの『Bad!Daddy〈1〉パパに内緒で正義の味方』悪役のボスを父親にもつ娘が、内緒で正義の味方をしながら奮闘します。→感想
桑島由一さんの『神様家族』シリーズ。タイトル通り神様な家族のお話。→感想
佐藤ケイさんの『天国に涙はいらない』シリーズ。萌えでおたくで泣けるネタ満載です。→感想