村山由佳おいしいコーヒーのいれ方 (9) 聞きたい言葉 (JUMP j BOOKS)集英社,2005


そんなわけで、おいコーシリーズ第九弾「聞きたい言葉」です。
まず最初に修羅場が入ります。新しい一歩を踏み出すために、かれんが親と言い争う場面。どちらも相手のことを思っているだけに、はまりこんでしまうなんて、私にとってはある種恐怖です。
相方の勝利君は星野に対してけっこう残酷なこといいます。でも、かれんに対してもひどいこと言いますし、かれんが勝利に対してもひどいこといいます。まあ、ままならないのが恋愛でしょうか? この辺にサブタイトルが聞いてくるんでしょうね。「分かっているけれども、その上で聞きたい言葉」みたいな。一筋縄じゃないです。
何とも悩ましい勝利君ですが、ごきぶりを退治したときにかれんがあまりにも取り乱しているのを見て「もし、素手でごきぶりを捕まえていたら、二度と手をつないでくれなくなる……」の一文が。もしかして、素手でコクロッチをつかむつもりだったのか?
そんな勝利君の今回の素敵んぐ言葉は「どうして、親子とか家族みたいなわけにはいかないんだろうな」です。
それにしても、どろどろ、キレ合い、意地張りなど記念日に限ってけんかするのはなんで?