◆ 絶対可憐

今日は一年ぶりくらいにプールへ行きました。雨降ってましたが(ノ-o-)ノ
学校のプールにはいるときのように(六月とかに)もうあれは修行でした。水が冷たすぎです。それでもなんだかんだで三時間以上いたのだから不思議です。途中何度も帰ろうと思ったはずなのに、疲れるまで遊んでましたよ。
何かしら楽しかったような気がします。そんなに大きいところ、人気のところではありませんでしたが、どんなところでも探せばおもしろいところはあるもんです。
退屈な毎日にでも楽しさを見出せる人間っていいですよね。なりたくはありませんが。伊坂さんが書かれる長編には毎回こんな人が出てくるような(笑)
チルドレン


伊坂幸太郎チルドレン講談社,2004


伊坂さん曰く「短編集のふりをした長編小説です。帯のどこかに“短編集”とあっても信じないでください。」とのこと。五つお話が入ってますが、短編連作なのかな。元は小説現代に連載されていたもの。2005年の本屋大賞にもノミネートされていた模様。
一話目は銀行強盗の話なんですが、やっぱり銀行強盗ということで『陽気なギャングが地球を回す (ノン・ノベル)』の話もぽろりと。
陽気なギャングが地球を回す
なんとなくくすぐられてしまいます。ネタは王道ですが、キャラが違うとまた変わってきます。最初は、てっきりこの銀行強盗の話が続くのかと思ってました。
二話目は家裁調査官のお話。一話目との共通項は陣内が登場することなんですが、こいつが先ほど書いた「退屈な毎日にでも楽しさを見出せる人間」で、結局全部の話に登場します。
この陣内が書いた作品「侏儒の言葉 トイレの落書き編」に思わず笑ってしまいました。これ読んでると、芥川龍之介侏儒の言葉」も気になってきます。ここで出てくる数個の文章だけでも、興味を惹かれるには十分でした。トイレの落書き編もあれば実在すればよいのですが(^^)侏儒の言葉
三話目は自分でも推理してみたのですが、見事にはずされました。いやいや、こういう話をいつかは書いてみたいもんです。「事件」の始まるきっかけが一番秀逸でしたよ。
四話目は再び家裁の話。そういえば、この本は時系列順に話が並んでいるわけではないので、時間的に言えばこれが一番最後の話。だから、陣内の行動に多少違和感があったので、変人でも年とともに成長(変化)するんだなと思っていました。しかしなかなかどうして、最後まで読み終わると、変わってないなと安心できます。
五話目はクライマックスの興奮が……あるわけではもちろんなく、おまけみたいな感じ。それも上等なおまけですが。
伏線なのかそうじゃないのかいまいち判別できない文章が最後に明かされるところは、もう笑うしかありません♪
主人公の視点は話ごとに変わっていくのですが、最後まで陣内視点はありませんでした。麻雀関係の小説でこういうのあった気がします。やっぱ変人は眺めてこそ変人でしょうか。