ほうかご百物語 9

ほうかご百物語 9  Amazon
コミカル4燃える3萌え3
峰守ひろかずほうかご百物語 9 (電撃文庫 み 12-9)アスキー・メディアワークス,2010
シリーズ感想
峰守ひろかずさんの作品感想
イタチさんとの嬉はずかし共同生活が始まるものの、イタチさんの体に重大な変化が現れ始めるシリーズ9巻目にして完結編。幽霊部員・穂村の秘密も明かされますよ。
寝ているイタチさんの体が撫で回される話は、真一が容疑者になっても仕方ないわな。また、心を読み取る妖怪が登場するなど、人間関係にいい意味で刺激を与える要素もあり楽しく読み進められます。
ぬらりひょんの伝承や鵺のアフターストーリーなどは知らなかったです。それにしても、最初から出張っているキャラだけあって、経島先輩はいいところもっていきますね。ロリキャラ侮りがたし!


終盤ではイタチさんとの別れがほのめかされ、真一が絶望する展開になります。他人を思うが故の真一の行動に対し、私の気持ちも考えてと言い寄るイタチさん。前巻の総力戦とは違った意味で胸が熱くなります。
そして、最後にイタチさんをスケッチする際に、悔いが残らないよう万全な準備を行い、磐石な体勢で待ち構えるその姿勢がすごかった。好きな人のためとはいえ、とても人間技じゃないですね。私には無理だと思う。
そんな壁を乗り越えた真一とイタチさんのやりとりは、感極まってしまいます。あとがきにある、ネタバレの予告編と同じような気持ちでドキドキしながら読み終えました。末永くお幸せにー。最終巻の短編集も楽しみです。