ボクらのキセキ

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ミステリ5コミカル3シリアス2
静月遠火ボクらのキセキ (メディアワークス文庫)アスキーメディアワークス,2010
静月遠火さんの作品感想


僕らは近づいてはいけない」と未来からの予言を電話で聞いた有亜と、未来から掛けていると悪戯電話をした久則、2人の高校生の話。しかも、久則がヒトメボレした相手が有亜という展開です。
自業自得っぷりにいい気味だと思いつつ、どうねじれていくのかな〜と思っていたら、予想外の方向へ転がり出しましたよ。もっと甘酸っぱい恋バナも期待していたのにー。色々混ざり合ってシュールな味が出ています。
徐々に久則の予言が当たりだし、冷静沈着な正臣とともに謎の原因を知ろうと行動を開始するわけで。有亜の混乱っぷりも徐々に拍車がかかっていき、どこに辿り着くのか分からない不安な気持ちにさせられました。
前作『パララバ』もそうでしたが、静月さんは面白パターンを普通に料理せず、他のパターンを加えて独特なエッセンスを入れてくる印象です。食べたこと無いけど、唐揚温泉卵カレーとかたこ焼きカキ氷みたいな。


この小説が好きな人にお勧めする3
1 パララバ ―Parallel lovers  Amazon2 サインをつかめ!  Amazon3 ピーターパン・エンドロール  Amazon
1、静月さんの小説『パララバ ―Parallel lovers』一筋縄ではいかないパラレルワールドラブストーリー。→感想
2、長谷川昌史さんの小説『サインをつかめ!』不思議なメールを巡る4人の少年少女の話。→感想
3、日日日さんの小説『ピーターパン・エンドロール』少女が謎の旅人さんと出会うねじれた物語。→感想