逆面接―質問するから騙される

逆面接―質問するから騙される  Amazon
清水佑三『逆面接―質問するから騙される東洋経済新報社,2006
清水佑三さんの作品感想
逆面接について書かれた本。逆面接は判断に迷うことがないらしく、受験者の隠された素顔を暴くものだそうです。
まずは従来の基礎知識から。面接者が履歴書に書いてきたことから、受験者の性質について証拠を取るような質問をするのが基本。時間配分を考えて、気になる要素をチェックする質問を投げかけます。
この場合は同じ基準で評価することが大切。特定の人のキラキラ光るものを探すのではない。総合職採用を取っている日本では、職務別が浸透している外資系などと違い、コンピテンシー面接が合わないかも。


逆面接は、自己PRしにくく、対策がしにくいため本気度を探りやすい。事前準備が必要となってきますし。
具体的な方法としては、まずホームページを10分程度読んでもらい、被面接者の質問に答える形式。ただ質問しっぱなしにするのではなく、相手にたくさんしゃべってもらうことで見極める。質問に質問で返すなどなど。
大事に思っていることを最初に聞くなどの傾向などを踏まえて、本気度や性質あるいはタイム・マネジメント能力をチェックしていきます。面接官の人数は、取調べのように2人が適切。
圧迫的な逆面接ができる人は、性格が悪い人や意地悪な人、からかうのが趣味な人など……これらの人が適切らしい。三例ぐらい載っています。やってみても面白そうですが、新しすぎて躓く人が多そうな予感です。
客観的に見ることが大切と思われている面接ですが、逆面接では思い切って主観を働かせて欲しいという方向なのが面白いですね。採用活動ほど、結果が問われないものも珍しいという意見には同意。