花と奥たん

花と奥たん  Amazon
癒し6コミカル4
高橋しん花と奥たん 1 (ビッグコミックススペシャル)小学館,2009
高橋しんさんの作品感想


奥たんが料理を作ったり野菜を育てたりお散歩したりして、旦那たんが帰ってくるのを待つ話。レシピや実際の料理の写真など料理ネタがふんだんに詰め込まれていますし、やっぱ奥たんは道産子っぽいです。
第一話こそ東京のど真ん中に巨大な花が咲いたという、その特異な世界設定が気になって、どんな意味が隠されているんだろうと考えたりもしましたが、そういう話じゃないですね。


いやもう本当に奥たんが魅力的なんですよ。子供顔負けの好奇心旺盛な表情だったり、根っこが強い女の人である部分を見せたり、負けん気が強い子供っぽさを発揮したり、我慢を知らない子供のように満足するまでご飯を頬張ったり、子供も驚きの嫉妬をじくじくさせたり、子供でさえ信じていないような魔法を知っていたり。
同じ人とは思えないほど喜怒哀楽が激しく、そしてそれにひどく惹かれます。特に梅干を食べるシーンはものすごく野性的というか官能的ですらありました。これはエロい。……そもそもご飯食べてるところを嘗め回すよう見るのは失礼だと思うんだけど、確かにこんな表情してるところを他の人に見られたくないわ〜。
また逆に、ここぞというときの後ろ姿も素敵です。どんな表情をしているのか想像することしかできなくて、なんとももどかしいですよ。


料理が絡んでくるからか、方向性的に橋本紡さんの作品と近いものを感じました。なんとなくですけれども。ツボにはまったのは間違いないので、また2巻が出たら買ってしまうと思います。よかったです。