ヴァルプルギスの後悔 Fire1

ヴァルプルギスの後悔 Fire1  Amazon
燃える6シリアス4
上遠野浩平ヴァルプルギスの後悔〈Fire1.〉 (電撃文庫)アスキー・メディアワークス,2008
シリーズ感想
上遠野浩平さんの作品感想
ブギーポップシリーズの外伝的な新シリーズ。これまでもわりと登場しつつ、しかしあまり内面が語られてこなかった炎の魔女・凪が主人公の物語。凪がとある薬を売りさばいていた組織を壊滅させたことから、事態は動き出します。


綺に接触してきたリキ・ティキ・タビという不思議な存在やもう一人の魔女など、物語が面白くなりそうな要素が今巻では散りばめられています。
もちろん、合成人間とのバトルもあります。ドーバーマンとの戦いで見せた凪の勇士は忘れられません。眼福眼福。
ダイヤモンズのメンバーやラウンダバウト、そしてビートなど懐かしいキャラクターも再登場。
また、今までほとんど姿を現さなかった凪の母親も物語に大きく絡んでくる模様です。ドクター釘斗や売人の隆の運命も気になるところ。


凪とブギーポップが対面したところはわくわくしました。というか、どれだけ異能バトルに繰り広げられている最中でも、ある意味ブギーポップが出てくると安心します。ブギーも十分不可思議な存在なんですけれども。
このシリーズの見所だと思うのは、合成人間のような能力者ではなく、ブギーを初めとした何かを超越した感が漂うキャラクターの魅力なんですよね。そして、それ以外のキャラでも泥臭く成長するシーンは大好き。
私は凪を後者のタイプだと思っているわけで。凪がどんな成長を遂げるのか、どんな考えに至るのかがすごい楽しみです。