それでも町は廻っている③
石黒正数『それでも町は廻っている 3 (ヤングキングコミックス)』少年画報社,2007
ゆるーい日常が描かれている漫画三巻目。歩鳥はカラーでセミヌードを披露していますが、エロくないのはなぜだろう。
ちょこちょこミステリっぽい要素は出てきまうが、全体通してミステリ的な内容だったのはメイド探偵の話でしょう。一通の犬の飼い主探しのメールから、歩鳥たちは謎にぶつかります。
この話の中で「タッツンがやっと助手らしくなってきた」というセリフがありますが、あながち妄想だけではないような。歩鳥のペースに巻き込まれ始めてるかも。一応は常識人という立場にいるたっつんが徐々にかわいく思えてきました。
歩鳥が探偵をめざすきっかけとなった過去話も収録されています。きっかえをつくったお姉さんは、この巻の一番最初の話で初登場した骨董屋のお姉さんなのですが、知的な感じを漂わせつつも、天然マイペースな性格が私としてはツボ。
お気楽極楽にやりつつも燃焼しきったあとはなぜか哀愁漂う文化祭の話や歩鳥の妹・ユキコのために奮闘するクリスマスの話など、バラエティ豊な町の日常の数々。ぜひぜひ堪能してみてください。