悪魔のミカタ666 スコルピオン・オープニング

悪魔のミカタ666 スコルピオン・オープニング  Amazon
コミカル⑥燃える②恋愛②
うえお久光悪魔のミカタ666―スコルピオン・オープニング (電撃文庫)メディアワークス,2007


恋人の日奈を生き返らせるために悪魔のミカタをしているコウを描いたシリーズの第二期目。最初にこれまでの簡単な流れがあります。
懐かしいキャラたちがいっぱい登場しています。第二期ということでどんな風になるのかと楽しみにしていましたが、いい意味で裏切られましたよ。コウが発情しており、必然コウの視点も女の子のあんなところやこんなところに向かっています。描写のほとんどが女の子に関するものだとは……。


これまで女の子に囲まれた生活をしていても冷静に行動していたコウのうろたえっぷりが見物。また、ベルゼブからコウのイブになってもらいたいと告げられてからの女性陣の動きも楽しい。綾が随分と積極的に動き始めるし、イハナは動揺してるし、小鳥遊が焦ってるしと、これまでとのギャップが味わえます。
男でも女でもギャップが大好きな私としては、今までの力関係が逆転してるかのような部分がめちゃ楽しい。シリーズ物だからこその楽しみですよね。これまで築いてきたイメージの崩れる瞬間が、たまらなくおいしいです。シリーズの仕切りなおしとしては、いいスタートを切れたんじゃないでしょうか。


それにしても、まさかこのシリーズで恋愛バッチをつけるとは思っていませんでしたよ。向けられたり向かっている好意が恋愛と呼べるものなのかは難しいところですし、それぞれが胸に秘めたるものもありますけど。色んな組み合わせが考えられるので、妄想が止まらないですね。
ザ・ワンとイハナの象徴学関連の話題も面白かったな。それに、コウについて回ってた洋平の話もあります。洋平が自分の心に気づき、決意する場面は熱いですな〜。対決を宣言する場面は、このシリーズらしかったです。
オープニングということで、立ち位置を決める辺りの話までで今回は終わっています。次回からどんな戦が始まるのか期待しながら待っています。


うえお久光さんの作品感想


この小説が好きな人にお勧めする③
①うえおさんの小説『ジャストボイルド・オ’クロック』ハードボイルドではない探偵物語。→感想
西尾維新さんの小説「戯言シリーズ」癖のあるキャラが登場するミステリ。→シリーズ感想
上月司さんの小説「カレとカノジョと召喚魔法シリーズ」悪魔とかくれんぼをする話。→シリーズ感想
① ジャストボイルド・オ’クロック  Amazon② クビキリサイクル  Amazon③ カレとカノジョと召喚魔法  Amazon