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三浦勇雄『クリスマス上等。 (MF文庫J)』メディアファクトリー，2005

第１回ＭＦ文庫Ｊライトノベル新人賞・審査員特別賞受賞作。一人寂しいクリスマスを過ごしていた鉄平が、違う世界からやってきたレポーターからサンタクロースに任命され、薄幸少女を救って欲しいと依頼される話。んで、その薄幸少女はクラスメイトの古都ちゃんであり、このことから大変なことに巻き込まれていきます。生番組ということで四時間という制限時間もあり、ジェットコースターのごとく物語が展開されます。
身分の差を感じたり古都ちゃんのチャイナドレスで誘惑されそうになったり、無骨そうな古都の祖父に睨まれたりしつつも、両親を亡くしたばかりの古都ちゃんを励まそうと鉄平は決意します。この辺りのやりとりは大好きです。でも、そんな決意をよそに話は意外なほうへと流れていきます。
もっとラブ一直線かと思っていたら、燃え要素もたっぷり入っていましたよ。勇雄が何度か依頼を挫折しかけたり、終盤は会話と会話・意志と意志のぶつかり合になったりします。中盤以降はひねくれず予想通りの着地点にくるわけですが、序盤のギアチェンジには驚いた。突然トップギアで走り出したら、もう止まりません。
ブクマ感想集・同著者・類似バッチ

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