こういう形式に懐かしさを覚え始めていますラブxシリアス


小林深雪泣いちゃいそうだよ (講談社青い鳥文庫)講談社,2006   著者検索類似検索


著者の小林さんはコバルトなどで活躍されていて、百冊以上の著作があるそうです。中学二年生の少女・凛が過ごす学校生活を描いた作品。一月につき一話、一年通して十二個の話が収録されているせいか小学○年生で連載されているような感じも受けました。あとがきを読むと、実際の中学生にアンケートを取り、その中で多かった悩みを題材にしたそうです。納得。十二個もあるので、一話一話はそう長くないです。
凛は進級早々一週間も学校を休んでしまったおかげで友達の輪に入っていくことができずに悩んだり、意中の男の子のことでもんもんとしたり、下級生との距離感に苦しんだり、受験、家族……と一通りのことでつまずきます。そんな凛を見てるとなぜだか懐かしさがこみ上げてきますよ。凛もけっこうひどいことしてますが(笑)一押しキャラは河野くんです。
涙の代わりに、流れ星が、すっと夜空から、こぼれ落ちた。」の文は、涙をテーマにしているだけあってやはり印象的。さすがに中学を卒業して十年近く経っているので、読んでる最中にドキドキハラハラしたり感動はしませんでしたが、ノスタルジックな気持ちになりましたよ。