ファンタジーxヒート


渡瀬草一郎空ノ鐘の響く惑星で〈2〉 (電撃文庫)メディアワークス,2004   類似検索


三巻まで購入済みでしたが、一巻の時点で私の好みであることは保障されただろうと決め付け八巻まで一気に購入しました。そんなファンタジックでSFな戦記ものの第二巻。今回はSF方面を微妙に弱めてファンタジー面が強い感じがしました。前回の事件で政局が不安定になっており、そこに焦点が当たっていました。
国を安定させようと動くフェリオやラシアンと対照的に、第二王子のレジークが悪役中の悪役なのですが、読んでて許せない気分になってきますよ。思わず部屋の中なのに立って歩きながら読んでましたし。いっそ私自身も裏側を知らなければよかったけれども、知っていながらフェリオたちが混乱するのを見ている展開はつらいなー。まあ、ウルクがかわいいのでよしとしましょうか。周りを冷静に分析し把握するなどしたたかさを持ちながら、でもうぶだなんて反則です。
神殿騎士団団長のベリエや司教のカシナートの暗躍、あるいは来訪者たちがどんなことになるのか気になります。リセリナもまた絡んできそうな雰囲気ですしね。それ以外にも初っ端からエンジュという新キャラを巻き込む展開を見せているなど、次への楽しみは尽きません。