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冲方丁『カオス レギオン01 聖双去来篇 (富士見ファンタジア文庫)』富士見書房，2003　　　類似検索

赤髪の墓堀・ジークと従士・ノヴィア＋妖精・アリスハート、二人と一匹の珍道中シリーズ（違）今回は、ノヴィアが＜銀の乙女＞から紋章を授かる試験を描いた連作短編「在りし日の凱歌」と、ジークとドラクロワが最初に大きな武功を立てた地・シャイオンを舞台にした書き下ろしの長編「シャイオンの怪物」が収録されています。
「在りし日の凱歌」能力を手に入れたときの話など、ジークとドラクロワの過去話がまたちょろっとでてきます。このころのドラクロワはものすごく好青年でジークともいい関係を築けているのに……先のことを考えるとちょっと寂しくなります。逆にほほえましい気分になれるのがノヴィアちゃん。紋章を授かる試験だけではなく、従士としての試験にも果敢に挑戦するなどたくましくなってきましたね。
「シャイオンの怪物」領主とその息子の確執やらが過去の話と絡められて陰謀の話へ展開していきます。ノヴィアちゃんと領主の息子・レオニスとのやりとりも、最初はいい感じなんですけど途中から暗雲が立ちこめ始めてドキドキします。父親の意地など、ある種壮絶な終わり方ですがこれはこれで。ファンタジーの王道中の王道だけど、やっぱり読んでて面白いな。う〜ん、それにしても自己激励なんてかわいいことするノヴィアちゃんは一体いくつなんでちょうね〜（笑）