私も「手当たり次第方式」のお世話になったな〜ミステリxミステリ


森博嗣数奇にして模型 (講談社文庫)講談社,2001   類似検索


シリーズ九巻目。ようやく最終ラス一まできました。今回ちょっと厚めだけど最終巻に比べたらまだましか。犀川先生と萌絵ちゃんが挑む今回の事件は密室で、模型オタクが集まるところから転がりはじめます。鉄道とかフィギュアとか結構濃さそうです。
先生を巻き込むきっかけともいえる、芸術家でありオタクな大御坊は破天荒なキャラ。実際に鉄道を庭で走らせている森さんを反映してるのかと想像したり。大御坊と同じく初登場の、萌絵ちゃんの友人であるラブちゃんも戯言シリーズにでてくるような茶目っ気たっぷりのキャラでしたよ。萌絵ちゃんの素敵なファッションを巡る攻防にはニヤニヤできます。それに、節目ごとにある気の利いたオチも好みです。じゃなきゃここまで読みませんけどね。
国枝先生と萌絵ちゃんの比較的長いやりとりは珍しかった。珍しいといえば、犀川先生が体を張ったりもします。基本は変わらないんだけど、今回は所々オタクの勢いに負けて変な方向に流されちゃってるのかもしれませんね(笑)