米澤穂信夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)東京創元社,2006


目立たないように小市民として生きることを目標に掲げて協力し合う二人を描いたシリーズ二作目。まあ、なんだかんだで事件に手をだしてしまうわけですが。
まず序章の小佐内さん登場シーンで前作の雰囲気を思い出しました。ちっこいながらも蹴りをいれる小佐内さんの姿を想像して顔がにやけます。
第一章「シャルロットだけはぼくのもの」が私の一番好みです。頼まれてケーキを買ってきた小鳩くんが、小佐内さんの分もケーキを食べてしまいそれを隠蔽する話。前作の「おいしいココアの作り方」同様にちょっぴり間抜けで、でも愛らしい「犯罪」をネタにしてるのが素敵です。
第二章「シェイク・ハーフ」この作品は『本格ミステリ06』に収められる予定だそうです。暗号物。私も考えましたが道筋は合っていても、最後の鍵がわかんなかったので残念。
で、この二編もあわせて一つの物語につながっていくんですが……うわ〜小佐内さんのキャラが私の中で変わっていきます。前作とは違った幕切れで、このふわついた気持ちをどこに持っていけばいいのか分からず困っちゃいました。甘い話じゃなかったのか〜。
甘いものといえば、甘いスパで有名なマウンテンを応援するページを発見。抹茶スパを平らげたのも今ではいい思い出です。


3 最後の願い2 空飛ぶ馬1 さよなら妖精
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