伊坂幸太郎ラッシュライフ (新潮文庫)』新潮社,2005


さまざまな視点で語られる物語がパズルのピースのように最後はかちりとはまりあう話。相変わらず、泥棒とか強盗とか大好きな伊坂さんです。カカシとかのくすぐりも忘れていません。
主人公の一人である企業を四十社回っても再就職先が見つからない失業者とか、共感沸きすぎて他人とは思えん。落ちると人格を否定された気分になりますよ。って、まだ私のがぜんぜんよい立場なんでしょうが。
鉢合わせする泥棒さんが一番好きかな。泥棒が好きってのもなんだか変な感じですけど。でもほんと、構成の力と台詞の妙は見習いたいです。あと、動き出す死体だとか解体される神様だとかキャッチーな設定もよいなー。群像劇が好きな人はぜひ。
そうそう、伊坂さんの『陽気なギャングが地球を回す』が映画化されるようです。ブログもありますんで。


この小説が好きな人にお勧めする③
③ THE有頂天ホテル② バッカーノ Drug & The Dominos① 陽気なギャングが地球を回す
①伊坂さんの『陽気なギャングが地球を回す』さきが見えない銀行強盗の話。→感想
成田良悟さんの『バッカーノ!―The Rolling Bootlegs (電撃文庫)』シリーズ。さきが見えないマフィアの話。
③『THE 有頂天ホテル三谷幸喜さんの監督三作目。→感想