三枝零一ウィザーズ・ブレイン〈4〉世界樹の街〈下〉メディアワークス,2004 Amazon


以前の巻の登場人物たちが絡み合い、シリーズ的にも動き始めました。
このシリーズの魅力の一つである魔法士の戦闘も、今回は抑え目に見えましたが、魔法士同士ではなくても終盤の戦闘でけっこう面白いところがありました。やっぱりコピー系の能力は強いですね。もちろん、序盤の大人の貫禄勝ち(実年齢は十二ですが)みたいなのも好きです。
主要キャラも増えてきましたが、そのすべてに愛着をもってしまっていることにも驚き。なんでこんな気持ちになってるのかな? 一人のキャラに熱中するタイプではないとは思っていましたが、全員に思い入れができてしまうなんて。
そんな人物同士がすれ違いとはいえ戦闘になってしまい、どんな戦い方をするのか興味がある一方、どっちが勝っても複雑な気持ちになります。
「悪い人なんて一人もいないの」という少女の言葉が残ります。王道の言葉だけれども、厳しい現実に向き合わなければならなかった子供が言うので、なお一層重みがまします。
解き終わっていない謎なんかもこの巻では残っていて、今まで以上に後を引きます。→次巻感想
――――――――――――――――――――――――――――――
らっこのキャラクター小説置場  リンク切れとか古い作品などを整理。ちなみに、参加しているサークル「ch@7」のコミックマーケット69での参加スペースが分かりました。 →『30日西うー36a』です。