藤岡真ギブソン (ミステリ・フロンティア)東京創元社,2005 Amazon


登場人物の一人が謎を追っているときに「ゲームみたいで面白いんです」と言っていますが、この小説自体もゲームのような感覚に陥ります。
謎が謎を呼び、しかも主人公が追っている事件と関係あるのかないのかうやむやなまま進んで行きます。アルコールを摂取したわけでなくとも、なんとなくぼんやりとした酔いの気分に近いかも。
最後の最後まで事件の全容は分かりません。いくつもの物語が、嘘が交差しているので予測つかないのです。その中でも、修さんの話が読んでる最中一番楽しかったです。会話そのものも謎の仕掛けも、どちらも一品です。読み終えるとまた違った感じを持ちましたけどね。