ネコソギラジカル (上) 十三階段 (講談社ノベルス)

ネコソギラジカル (上) 十三階段 (講談社ノベルス)

今回推理はありません。不可解な殺人も一個出てきますが、解決されません。次巻で回収するつもりなんでしょうか。
もっとも、戯言シリーズの楽しみ方は推理ではなくキャラの掛け合い・問答に移ってますが。
最初の登場人物一覧表を見たときに悲鳴をあげそうになりました。数多すぎです。主人公のいーちゃんほどではありませんが、忘れっぽい私でも数多くの人物を把握できたので、どうしようかと思いましたが、結局は悩まなくてもよかったようです。
名前までは覚えていません。名前だけ出されても分からないでしょう。でも、人物の描写が加わると途端に人物関係が思い出されるのです。奇人の描写が多いので分かりやすいから、といえばそれまでですが、いくら覚えやすい奇行でも大量に描かれればどこかで被ってくる部分があって、覚えにくくなるものです。そうならないのが、西尾さんの強みでもあるのでしょう。
竹さんの描く表紙イラストも素敵です。色使いというかなんと言うか。今までで一番好みの絵ですな。