Missing〈12〉神降ろしの物語 (電撃文庫)

Missing〈12〉神降ろしの物語 (電撃文庫)

物語の伏線回収について、甲田さん本人はあとがきで苦手だと言っていましたが、回収の仕方はかなりうまいと思います。テーマもぶれてないように思いますし。
ある意味ミステリの伏線のように、思いもよらなかったところを回収していきます。
短編はともかく、このシリーズにおいては物理的な怖さ(B級ホラーのような)ではなく、見てはいけないものを見てしまった恐怖が前面に押し出されています。
今まで文芸部の面々は怪異からの脱出を成功させてきましたが、学園の状況がここまでひどくなると、学園という閉じられた場所自体から物理的に脱出しないとだめなんじゃ……。
内容的には後二巻くらい必要な感じですが、なかがきからは次巻で終わるような雰囲気を。とにかく早く続きが読みたいな。