できる人、採れてますか?

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川上真史『できる人、採れてますか?―いまの面接で、「できる人」は見抜けない』弘文堂,2004
川上真史さんの作品感想


仕事上面接をやることになったので、情報集めとして読みました。就活の際の対策系もそれほど読んでいたわけではないので、ある意味新鮮。
中心的なテーマはコンピテンシー面接。行動を評価することで「成果イメージ」「思考力」「動機」「知識経験」を見るもの。これにより能力を成果につなげられる人物の採用を目指しています。
重要なのは、行動事実を押さえ評価は客観的に下すこと。そのために全体の構造を考え、適切な誘導・質問で行動をピックアップする技術が必要となってきます。……これ、個人面接ならともかく集団面接だと難しいか。
行動の結果の大きさではなく、また修飾語ばかりに惑わされないように心がける。
具体的にイメージしやすい言葉を投げるのもよい。「まず最初になにをやりましたか」「いつ、誰と、どこで」「一番困難だったことはなんですか」……とにかく、たくさんの行動事実を語ってもらうこと。
行動判断にもいくつかのステップがあり、自分なりの判断で最良の行動を行うことの上位である、状況自体を変える行動までくると価値が高い。
学生さんにしてみれば自慢話ができるので、やりやすい印象もあったのだけれども、わりと圧迫面接っぽくあるかも。難しいところです。