ピクシー・ワークス

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コミカル5燃える3癒し2
南井大介ピクシー・ワークス (電撃文庫)アスキーメディアワークス,2009
南井大介さんの作品感想


非凡な才能を生かして悪さをしてきた天文部の少女たちが、倉庫にある戦闘機を修復しようとする話。機体の整備中には専門用語がバンバン飛び出すのですが、固いだけではなくキャラクターも突出してます。
きつい眼鏡の秀才・千鶴に和風美人だけど胸の存在感もある菜緒子、スラリとした体型で力もある芹香。みんながみんな出来すぎ。こんな3人がイラっとした感じの表情で待ち受けているイラストにはぐっときました。


3人組の監視を任される由衣も巻き込まれていくのですが、普通の女子高生なりに貢献しようと地味ながら動き出すのもおいしい部分。
色々と小難しい描写や設定もありますが、この辺りとメンバーがお酒を飲んだときの展開などのバランスがお好み。戦闘機と美少女の組み合わせも、そこまで目新しいと思うわけじゃないんだけど、なんでだろう。
そして猫耳メイドに魔法少女のコスプレを、千鶴がやりたいと思っているように感じられるのは何故だろう。残念なキャラじゃ。いや残念じゃないけど。


体力バカなイメージがあったけれど、読み進めるほど芹香が一番常識人だなと考えを改めました。思い返してみれば、芹香も頭よかったな。
最後の作戦時も、新鮮な出来事ばかりで面白かったです。専門的な話が入ってきたときに、詳しくは理解できなくてもすんなり想像できていい感じ。
ピクシーワークスの面々は能力的に飛びぬけているけれど、成長的な側面があるとシリーズ的にもっと楽しそう。……でも女子高生が痛快無比なアクションを繰り広げ続けるのも、それはそれで新鮮で読んでみたい!?


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