神様のメモ帳 4

神様のメモ帳 4  Amazon
癒し4ミステリ3コミカル3
杉井光神様のメモ帳〈4〉 (電撃文庫)アスキーメディアワークス,2009
シリーズ感想
杉井光さんの作品感想
圧し掛かって臭いをかがせようとしたり、間接キスを迫ったり。情報を握って弄くるニート探偵なのに、おいしい部分の情報がぬけてるんだから……神様のいたずらですな。このパターン、神様もっとやれなシリーズ4巻目。
カピバラカピバラさんの違いに怒るアリスの姿が、なんかぐっと腹にきました。さらりとこっぱずかしいセリフを吐くナルミといいコンビですね。
アリスとともに、彩夏も立派な性格になってきました。特にナルミとは、遠慮なく楽しい会話が繰り広げられるように。こんなに面白い子だったっけ。


今回、事件の渦中になるのは四代目です。これまでもかわいらしい趣味が明かされましたが、過去の話はさらに愛らしいなー。かいぐりかいぐり。
ニート予備軍のナルミが仕事をしだしたり新たな友達ができたりと、明るく話は進んでいくのですがこのまま終わるわけもなく。崖に飛び込む前の助走みたいなものです。暗い暗い底、地面の下に向かってひた走ります。


絶望しか待っていない予感がありつつも、きとんと仕事するニート探偵団のかっこよさに惚れた。ニートのくせに! 組員に向かってのナルミの絶叫には震えました。ヘタレのくせに!
言葉は大切なものだけれども、大切で確かなものだからこそ剣となりうるという、アリスのセリフも印象深いです。どこかのバンドの話が懐かしく思い起こされました。切り口の違う同テーマの物語が一瞬だけ交錯した感じ。
本当にこのシリーズ好きだ。何度でも言葉にします。ミンさんレベルじゃないと、言葉以外では自分の気持ちさえも正確に伝えられませんからね。