お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践

お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践  Amazon
勝間和代お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践 (光文社新書)』光文社,2007
勝間和代さんの作品感想


ライフワークバランスをもっと上手に整えられるように、という視点で書かれた本。リスクをとらないとリターンは得られないけれども、一度きちんと勉強しませんかというまとめかな。食わず嫌いはよくないですし。
まず、少子化と金融資産の配分の結びつきの話から。労働力を収入のほぼ全てを担おうとすると長時間労働になるとのこと。そして、お金の勉強なさ過ぎではないかとくるわけで。……まあ私もリボ払いの存在意義は分かりません。以下、羅列と感想。


・日本人はリスク回避型、貯蓄型と捉えられているけれど、リスク回避の傾向がさほど強いわけではない。心理的な話では、50万円得したときの喜びと損したときの悲しみでは、悲しみのほうが大きくなるのでマイナスにならない元本保証を好む。
・確定拠出型と確定給付型の年金の違いが表になっていました。勤め先が変わったときに、持っていけないんですね。
ファンダメンタルズ分析とチャート分析ではファンダメンタルズ分析を重視したほうがよさげ。二つの結果が重なるものを探すのも手だと思います。なければ買わなければよいのだし。


・中途解約を考えない資金なら定期に預けるより国債を買った方がよい。
機関投資家個人投資家の違いは、情報量収集力と小回り。あと、グロソブの名前は聞いていたけれども、その内容とか聞いて改めてそのすごさを知りました。
・外貨関係だと外債が薦められていました。流動性のための外貨預金はあまり勧められないとも。FXのほうが外貨定期並金利がつくのでよい。ただ、ギャンブルにならないようレバレッジをつけるときは要注意。
・500万円の預金があれば、それを頭金に住宅のローンを組むのではなく、リスク資産に投資してみては。そのリターンで家賃の3分の1程度は浮くかも。所有欲が持ち家購入の大きな理由ですが、所有欲ないので私には関係ないかな。


・生命保険は購入したことがないですし、本も読んだことがないのですが、そろそろ一冊読んどくのが吉かな。終身型より逓減型らしい。
デリバティブ先物やオプションについて。ここにも書かれていましたが、リスクが大きいので縁がなさそうです。でも基礎知識が面白かったです。どんな仕組みかさっぱりでしたから。
・りんごとみかんで説明されていました。つか、似たようなことを大学で勉強していたような気がぁ。もっと真面目に聞けばよかった。
・オプションの概念ついでに宝くじの話も。期待値40%のくじと100%のオプションだったら、絶対にオプションを選んでしまうと思うのですが……はてさて。まあ、300円で億にしようとするならくじしか方法ないけれども。
・パソコンに張り付くならデイトレで稼ぐことも可能かも。ただ、リスクを管理しないと売買すればするほど目減りするだけの作業に。勝率で儲けている訳ではない
分散投資。リターンの目安は10%高くて、5%で上出来。リスクは管理できるがリターンは不可能。


・意思を固めるところから始まり、実際に金融商品に触れながらのステップも書かれています。
・リスク資産を毎月4万程度積み立てることで、選択肢を増やしておくことができる。最低6ヶ月は無収入で生活できる資金は溜めておくこと。
・ステップとしては、インデックス投信を買って半年くらいながら勉強、ボーナスでアクティブも購入してみて、その後投信以外の商品も手を出してみるプラン。私もだいたいそんな感じですな。
・インデックス投信で勉強を開始するのは本当にいいと思う。実際に購入すれば、それまで日経平均さえ知らなくても、嫌でも色んな情報に敏感になります。ファンドが出してくれる運用実績などの類も読んでみると意外に楽しいです。いやまあ、ほとんど理解できないんだけれど雰囲気がね。