本当はエロいネクラ少女は黒魔法で恋をする 2

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萌え11
熊谷雅人ネクラ少女は黒魔法で恋をする〈2〉 (MF文庫J)メディアファクトリー,2006
本当はエロいシリーズ
この感想文は、「ネクラ少女は黒魔法で恋をする 2」のネタバレ全開です。読んだ後でないとかなり誤解してしまいます。未読者は読まないようにー。





女子高生で処女のマホが、一年目終了式間近に初体験を経て新たな世界に目覚めた続きの話。それほど気持ちよかったのか、肝心の記憶が飛んでしまっています。せっかく殻を破れて一つ大人になれたのに、残念なことです。
忘れてしまったからか、人気のない夜の公園でまたもや前回と同じ間違いを犯してしまいます。プレイの現場を不良生徒である裕貴に目撃され、「へぇ、すごいな。こういうのが好きなのか?」と弱みを握られてしまいます。
そして子を生します。この子もすごいな。生まれたばかりなのに通常よりも黒くてでっかいし、なにより子どもをたくさん作ってしまうすごいやつです。


なし崩し的に「あの夜のこと、恥ずかしいんだろ?」と脅されるわけで。部員に見られている中で堂々と身体を触られても、顔を赤面させて触ってくる手を跳ね除けるものの、完全には拒絶できません。部員たちにも、ああいうのが好きなんだと誤解されます。
部員たちもそれぞれの思惑のために動き出します。マホの同級生・雛浦は「永音先生、いいと思わない?」」と、女性から見てもセクシーな新人教師・永音にアプローチをかけます。心はいらないから身体だけでいいとか、どんだけ鬼畜な発想なのでしょうか。
そんな雛浦のスカートの中を覗く湊山はまだしも、マホの片思いの相手である一ノ瀬は永音先生の部屋を一人で訪れプライベートレッスン。


そう、この永音先生が一番の黒幕なのでした。人格を崩壊させて廃人にさせるほど強力な洗脳やマインドコントロールが得意だったとはね。どんなに嫌がっていようが、身体の反応は全て把握していると言われた上に、裕貴と付き合うように命令しますし。永音の部屋から出てきた一ノ瀬を目撃させてからのコンボはえげつない。
想いを断ち切れないでいるマホを、裕貴は「何してもいいって、部長が言っただろう」と言葉で責め、一ノ瀬が見ている前で抱くわけで。気持ちが高ぶったときの上下運動はすさまじいの一言。
悪魔のような裕貴の暴虐はとどまるところを知りませんが、最後の一線を越える直前、マホが子を裕貴の前に連れ出すことで正気を取り戻します。悪魔でも子には手が出せないようです。心が温まるエンディングです。


まあこのシリーズの一番の魅力は、内面の嫌がっている感じと外面のマホのギャップでしょう。嫌よ嫌よも好きのうちというやつです。深刻にならずに済みますね。また物騒な話題がテーマではあるものの、切り刻んだりとかないので痛い描写が嫌な人にも安心です。
さてさて、永音から「精神崩壊とどっちがお好み?」と言われ、しもべとなることを了承したマホの行く末も気になるところ。未成熟な身体が永音の手にかかって昇天させられたりするんでしょうか。続きにも期待です。