ネクラ少女は黒魔法で恋をする 2

ネクラ少女は黒魔法で恋をする 2  Amazon
癒し5コミカル3萌え2
熊谷雅人ネクラ少女は黒魔法で恋をする〈2〉 (MF文庫J)メディアファクトリー,2006
シリーズ感想
熊谷雅人さんの作品感想
優しい風景描写が4行続いたと思ったら、主人公・真帆の毒舌が撒き散らされる。そんな素敵なシリーズ2巻目。
一歩が踏み出せない真帆を見ていると、もどかしい気持ちになります。またこの気持ちになってしまうとはね。変な方向にがんばってしまう真帆は応援したくなります。初っ端の元気のよいあいさつとか笑いたくなる部分も多々ありましたが。グッジョブ。


ひょんなことから出合った、下級生の裕貴と妙な連帯感が生まれたりもします。二人の関係を見てるのも、やきもきしてきますねー。幼い感じが甘酸っぱさを添えています。
裕貴との話題になっていてちょっとかすんでしまいましたが、好きな人が自分と過ごした時間を忘れてしまうってのもかなり辛いな。そこを自分なりに乗り越えようと四苦八苦する場面も読み応えありなのです。


また、演劇部の他のメンバーも活躍は少ないながら、いい味だしていました。雛浦さんの「安心して。足がつかないように殺るから」発言とか素敵です。三癒先輩が使っていた竹馬にでものって殺るんでしょうか。
そして、とぼけた女教師・永音も参戦して、色んな方向へ走り出します。真帆との話し合いの際に、微妙にコントロールが狂ったように見えて、その実狙い済ました発言が大好きですよ。真帆はからかわれてこそ、真の魅力を発揮するのですね。続きの面白さにも期待できるシリーズです。