私立!三十三間堂学院 4

私立!三十三間堂学院〈4〉  Amazon
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佐藤ケイ私立!三十三間堂学院〈4〉 (電撃文庫)メディアワークス,2006
シリーズ感想
佐藤ケイさんの作品感想
学園に一人だけの男子・法行の争奪戦が行われているシリーズ4巻目。そんな法行が、クラスメイトとも馴れ合うことを拒否している佳耶とコンビを組むことから物語は動き出します。学園行事である登山大会が戦いの舞台。
近づこうと努力する法行を拒絶している佳耶は、やはり印象よくなかったのですが、彼女の心情が描かれるシーンになってちょっと悶えた。自分の言動でへこんでる佳耶はかわいいです。
といっても、面倒な子には違いないし、内面を知ることができなければなおさらやっかいな彼女にアタックを続ける法行はさすがですね。ここまでやられたら、モテても仕方ないと思えます。
佳耶の悩みはとてつもないもので、読みつつ解決方法を考えましたが思いつきませんでした。だから法行の発想には納得、うまいことやったなー。


何かと世話を焼いており、佳耶のことも気にかけていたクラス委員・あやの登場回数も多いですね。これまであやは法行に対して、クラスメイトの一員として以外の特別な感情は持っていなかったと思いますが、最後にやたら好感度上げてたような。
あやの交渉術的な話題にも興味を引かれました。なるほど、相手のテリトリーに踏み込むようにするのではなく、こちらの領域に呼び寄せるしたほうがいい場面もあるんですね。
あやの立ち回りのおかげもあり、そうそうに前線からははずれた須美ですが、隙あらば抜け目なくちょっかいをかける辺りさすがだと思いました。逆に伊緒の撃沈にはニヤニヤ。なんだろう、大変そうな人ほど応援したくなりますよ。むくわれないキャラ属性萌えですかね。


むくわれなさそうといえば真奈ですが、無邪気なみちるに気を取られすぎていたのか今回は活躍少なめ。もっともっと策謀をめぐらせておくれよー。そして、相変わらず会長は厄介ごとの種をばら撒く能力があるようです。もうこのままギャグ要員にでもなってくださいな。あと、イワシ水は笑った。
今回はいつも以上に、綺麗に物語が締まっていていい感じでした。恋愛方面はシリーズ中ではわりと控えめだったかな。こんな話も私は好きです。