七姫物語 第三章 姫影交差

七姫物語 第三章 姫影交差  Amazon
癒し5燃える3コミカル2
高野和七姫物語〈第3章〉姫影交差 (電撃文庫)メディアワークス,2005
シリーズ感想
高野和さんの作品感想
空澄姫だけではなく続々と他の国の姫も動き始めるシリーズ3巻目。前巻が穏やかだったので、余計に動きがインパクトありますね。
黒姫と親衛隊の黒騎団も控えめながら、魅力を存分に蓄えているようです。これまでほとんど登場機会のなかった姫様たちも全員出張ってきますよ。


形式というか大義名分というか、本音と建前がめまぐるしく駆け巡るのがやっぱり面白いです。感情で動いているように見せかけて、見せないだけでその実練りに練った作戦で動いてますからねみなさん。
そんな策謀めぐらせているお姫様たちの中で、努力はしているもののひとりぼけっとしている感さえ漂うカラが不憫であり、そこがチャームポイントでもあります。
カラとは違うタイプであるものの、実直さが逆に新鮮な常磐姫も、戦らしい戦ができずちょっとかわいそうかなと思ってしまったりも。う〜ん、自分の気持ちと国益で揺れる心が味わい深いです。


常磐姫といえば、絵描きのエヅと最初に接触するシーンは色々と反応を想像して一人でにやけていました。また、なんだかんだで付き合いのいいエヅには、好感が持てますね。みんなに好かれるなんてお得な性格やなー。
そんなエヅが描いたくるぶし絵が気になるであります。いや、普段隠れているものにはドキッとしちゃいますよね。隠している部分を見られて恥らう女の子はよいものですね。普段強きなお姫様ならなおさらですよね。ね?